市場分析 | ライバル物件の急増に伴う空室率の増加

近年、最新の設備と高い居住性を備えた「分譲マンション」が急増したことにより、アパート・マンションに対するニーズは、設備の充実した居住性の高さを重視する方が増えつつあります。また、新築物件の増加により全国的に供給過多となり、空室が増えてきているのが現状です。

個人オーナーの増加に伴う供給の急増

不動産購入者の家族構成による目的の違い

1990年代後期から2008年頃に掛け、不動産デベロッパーによる分譲マンションブームが訪れました。"借りる"よりも"購入"する方が月々の家賃(住宅ローン)が低く、賃貸住宅に住む多くの方がこぞってマイホームを購入したことによりアパート・マンション賃貸の需要は低迷し、アパート・マンション経営にとって冬の時代を迎えました。そうした分譲マンションブームの陰には、日銀の"ゼロ金利対策"があり、低所得者でも容易に住宅ローンを組めるようになったことが大きな要因にあげられます。
また、マイホーム購入は、ファミリーに限らず、ディンクスやシングル層にも広がりました。ファミリー層の住宅購入者は、実需(実際に住む住居)としてマイホーム購入を行うケースが大半ですが、シングル層のマンション購入者は、"実需"のみならず"投資"を目的とするケースが多くみられ、マンション経営を行う多くの個人オーナーが誕生しました。

リーマンショックを境とするマンションブームの終焉

アパート・マンション経営は "不労所得"と言われ、将来の資産形成の代表格でした。しかし2008年のリーマンショック以降、住宅ローン金利の上昇や景気の低迷に後押しされ、未分譲の「戸建て住宅」「分譲マンション」が市場に溢れ供給過剰となり、アウトレット住宅等、低価格帯での住宅販売が流行しました。これにより、分譲マンションブーム時代にマイホーム購入を行わなかった人々が続々と住宅購入を行い、賃貸住宅の需要は更に冷え込むこととなりました。

分譲マンションブームの到来→2008年 アメリカ“リーマンブラザーズ証券”の倒産

マイホーム賃貸による賃貸物件クオリティの向上

設備・仕様の充実した分譲マンションの賃貸物件化により強力なライバルが出現

1990年代からのマンションブームで購入された"分譲住宅"は、実需するオーナーの家族構成やライフスタイルの変化に伴い住居移転が発生し、移転後の住居は"中古物件"として売り出されるか、あるいは"賃貸住宅"として貸し出されました。これはファミリー層に限らず、ディンクス、シングル層においても同様だと言えます。こうして時と共に個人オーナー所有の賃貸物件が急増し、従来、賃貸用に建築されたアパート・マンション物件の強力なライバルが誕生することとなりました。賃貸市場に急増した設備の充実した分譲住宅との比較から、賃貸住宅に求める設備・仕様のクオリティが高まり、アパート・マンション経営は部屋を貸すだけの"不労所得"から、心地よい住空間を提供するサービス業へと変化していきます。

投資用賃貸物件の供給に伴う空室の増加

賃貸住宅の空室率(2010年1月現在)

不動産投資への根強い需要に後押しされ、不動産デベロッパー、ハウスメーカーによる投資用の新築マンション分譲や、中古マンションのリノベーション分譲は年々増加傾向にあります。これにより、東京・大阪・名古屋・仙台・福岡などの主要都市をはじめ、全国各地で賃貸住宅の供給過剰が発生し、飽和状態になっていると言っても過言ではありません。
2010年1月現在、賃貸住宅の空室率は「東京≒16%」「大阪≒23%」「愛知≒19%」「宮城≒27%」「福岡≒23%」と、平均して5室に1室は空き部屋が常に発生している状態であることが分かります。

アパート・マンション経営を成功の秘訣は、現状を把握し市場のニーズを知ることにあります。現状分析から導き出された課題を解決し、市場のニーズに合わせ競合他物件との差別化を図ることで、入居者獲得合戦に打ち勝つ物件力を構築しなければなりません。

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